急性毒性
経口
ラットを用いた試験における、LD50: 739および1480mg/kg bw(SIDS (access on 8. 2008))より區(qū)分4とした。
経皮
ウサギを用いた試験における、LD50:721および792 mg/kg bw(SIDS (access on 8. 2008))に基づき區(qū)分3とした。
吸入
吸入(ガス): GHS定義による液體である。
吸入(蒸気): ラットを用いた吸入ばく露試験(IUCLID, 2000)のLC50(4h):>0.5,g/L(換算値:>84ppm)は、飽和蒸気圧濃度(129ppm)の90%(116ppm)より低い濃度であるため、「ミストがほとんど混在しない蒸気」となるが、このデータだけでは區(qū)分2から區(qū)分外のいずれか特定できないことから、分類できないとした。
吸入(ミスト): データなし。
皮膚腐食性?刺激性
ウサギ6匹に試験物質(zhì)原液を4時間適用した試験(Directive 84/449/EEC, B4)において、適用1時間で皮膚反応(ドレイズの平均スコア:紅斑1.3、浮腫1.7)が認められたが、2~7日で回復した。また、1~7日に3匹が適用部位に壊死を示し、7日目には4匹に落屑が見られた(SIDS, access on 8. 2008)。以上の結果から、適用後に生じた皮膚の紅斑、浮腫、壊死は7日目には回復または回復傾向にあり、區(qū)分2とした。なお、ウサギを用いた別の試験で刺激性なし"not irritaing"との報告(SIDS, access on 8. 2008)もある。また、EU分類はR34(EU-Annex1, access on 8. 2008)である。
眼に対する重篤な損傷?刺激性
ウサギ眼を用いた試験において、可逆的な結膜浮腫(Draizeスコア:2 to 3)、虹彩炎(Draizeスコア:1)および角膜混濁(Draize スコア:1)がみられ、これら癥狀が7日のうちに回復された(SIDS, access on 8. 2008)ことに基づき區(qū)分2Bとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
呼吸器感作性:データなし。
皮膚感作性:データなし。
生殖細胞変異原性
in vivo小核試験における陰性結果(SIDS, access on 8. 2008)から區(qū)分外とした。
発がん性
データなし。
生殖毒性
ラットの催奇形性試験(吸入ばく露:妊娠期6-15日, 20.8, 41.4, 79.2ppm)において、黃體數(shù)、著床損失數(shù)、仔の雌雄率、骨奇形(malformation)および骨格変異(variation)などの異常は見られなかった。仔に肺拡張不全(atelectasis, a variation)が見られたが低濃度群のみで中高濃度群には見られなかった(SIDS (access on 8. 2008))。ウサギの催奇形性試験(吸入ばく露: 妊娠期6-18日, 20.8, 41.4, 79.2ppm)においては、妊娠數(shù)および著床に異常はないが、再吸収(resorb)が低濃度群で2、高濃度群で1であった。以上の結果、ラットの仔に見られた肺拡張不全およびウサギに見られた再吸収が非用量依存性であること、また親の生殖能力に関する試験が無いため分類できないとした。
特定標的臓器?全身毒性(単回ばく露)
ラットを用いた経口試験で、粘膜刺激性と呼吸障害がみられたと記述がある(ECETOC (TR95, vol.2, 2005)ことから區(qū)分2(呼吸器)、とした。
特定標的臓器?全身毒性(反復ばく露)
ラットの13週間吸入試験(20, 41, 71ppm) (SIDS (access on 8. 2008)) の高濃度群(換算値: 0.42 mg/L)において、雌では肝臓の酵素群に変化(AST, ALTおよびSDHの低値, ALPの高値)、腎相対重量の高値(0.76 v.s. control=0.69; p<0.01)および肝相対重量の高値(significant; p<0.01)が認められた。雄では肝臓の酵素群に異常はなく、腎臓の相対重量の高値(0.69 v.s. control=0.64; p<0.01)および肝臓の相対重量の高値が認められた。吸入ばく露による肝臓および腎臓への影響が示唆されるが、肝臓の酵素群の変化はばらつき(3種類は低値、1種類は高値)があり不明瞭(unclear)であると記述があり、肝臓および腎臓に組織病理學的変化は認められていないことから分類できないとした。なお、中濃度群での雄の腎臓の相対重量の高値はno biologically significantであり、雌での肝臓重量の高値は適応による(adaptive)ものであると記載がある。
吸引性呼吸器有害性
データなし。